ベストグループ見聞会御講話集「21世紀を幸せに生きる」

衣川晃弘大先生の見聞会講話集「21世紀を幸せに生きる」第13巻より

2020年(令和2年)9月27日 ベストグループ関東一日研修 ③

その時に、「晃弘、あぶく銭は無くなるで」と教えてくれた母の言葉を思い出しました。「お金は良いことに使うんやで。それを生き金と言うんやで。覚えておきや」と二歳半から育ての母から教えられた通りになりました。

そして、会社が潰れかけて初めて、「お金は良いことに使おう。社会や人類のお役に立つために使おう」と決意したのです。

そして、会社が潰れかけたのは「僕は心が汚くなった。僕はネガティブ人間になってしまった。だから、会社が潰れかけたのだ」と気づいたのです。

心が汚くなったら人は離れていくのです。類友の法則と言って、ネガティブ人間にはネガティブ人間が集まるのです。

ある時、私の友人で、九州でナンバーワンを十年続けた保険の営業マンから「社長、一つだけアドバイスをさせてください。今、社長が雇っている社員は、どこの企業も雇わないような方ですよ」と言われ、「自分の人格が悪くなったから良くない人が集まったのだ」と気づいたのです。

給料一カ月分を渡して、営業の方は全員辞めていただきました。そして社長の私自らが鞄を持って、一からやり直したのです。

そして、一からやり直す過程の中で「僕は見えない存在を忘れていた。神様、助けて下さい」と心の底から縋(すが)った時に、過去に辞めた方々が戻ってきてくださいました。そして、あっという間に会社を立ち直らせていただいたのです。

私はイエスの聖書を二、三回読んだことがあります。聖書には「神を信じるということは、ラクダが針の穴を通るよりも難しい」と書いてあります。つまり、それほど見えない存在を信じるということは難しいということなのです。

見えない存在を信じている方は、人間性も素晴らしい方が多いです。自分や家族のご利益のために見えない存在に手を合わせている方はたくさんおられますが、「素晴らしい人間になりますように」、「社会や人類に貢献できる人間になれますように」と手を合わせる方は、とても少ないと思います。

自分や家族のご利益のために手を合わせる方は、悪いことが起こったら「どうして?」と首をかしげるのです。「千円お賽銭(さいせん)したら、きっと良いことがあるだろう」と言って、手を合わせる方もおられます。しかし、それは真の信仰ではないと思います。

私は元々、見えない存在を信じる性格だったのです。私はとても貧しい家庭で育ちましたが、心は穏やかで、いつもニコニコしていたのです。二歳半で生みの母に置いていかれても、泣いたことはないのです。

父と育ての母は、家で毎日夫婦喧嘩をしていました。そんな環境の中でも、私の心が揺らがずいつも穏やかだったとしたら、見えない命という存在をとても信じていたからです。

育ての母から、命の存在や人間性や人格の大切さを徹底して教えられたからです。私の小学校二、三年の頃の写真がありますが、全部笑顔なのです。命や見えない存在を信じる方は、性格が穏やかな方が多いと思います。

その命という存在は、想像を絶する凄い存在だということが、この世界にきてインドへ行くようになって分かってきたのです。四十八歳の二月からインドに通い続けて二十七年、日数にして二千日以上滞在して、努力をさせていただきました。

その結果、肉体の中に入られた命の存在を認識し、外の神を信じる努力をして、真理が分かるようになりました。今の私は、少しは真理に到達させていただいているかもしれません。

宇宙を創られた御方(おかた)、人間を創られた御方、あらゆる生物を創られた御方が真理その御方だと分かるようになったのです。私の愛する御方は、インドでは最高の存在の御方と言われています。

私は最高の存在の御方にお会いして、最高の存在の御方を信じる努力をして、人生が全く変わりました。それほど「信じる」というのは凄い力なのです。

この世界で、真理以上に素晴らしいものは存在しないのです。ですから、真理を学び出して、真理が少しでも分かるようになると、内面から幸せを感じるようになるのです。そうすると、小さなことでは悩み苦しまないようになり、心が揺れなくなるのです。

この世の出来事に、だんだんと一喜一憂しなくなるのです。側にいる方が幸せになっていくのです。

しかし、真理を学ぶには、素晴らしい人間にならなければ理解できないのです。つまり、真理を学ぶに相応しい人格が伴わないといけないのです。その結果、最高の人生を歩むことができるのです。

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